てにとる 試作事例 01
かたどり客先の請求書を、そのままの形で。

相手の請求書をOCRで読み取り、その様式のまま自社システムから発行する

客先ごとに違う請求書を手で転記していた商社向けに作った仕組みです。客先の請求書の画像を読み込むと、AIがレイアウトを起こし、翌月からはその様式で自動発行。基幹システム(AS400)はそのまま残します。

物流資材・燃料の商社業種(仮名:ミナミ商事)
営業部 約20名利用部門
2週間プロトタイプ完成まで
0円プロトタイプ費用
てにとるで相談する(無料)
かたどりのいちばんの特長

客先の請求書を「画像で登録」すると、その様式で出せるようになる

写真かPDFを入れると、AIが枠と項目を読み取ってレイアウトの下書きを作ります。人がやるのは項目の確認と承認だけ。1様式あたり数十分〜半日で、翌月からその客先の請求書が自動で出ます。

1
様式登録の1ステップ目。画像を選ぶ枠と、サンプルで試すボタン
画像を登録。スマホの写真でも、PDFでも。
2
様式登録の2ステップ目。AIがレイアウトを読み取っている途中のログ
AIが読み取る。枠線、宛名欄、明細の列、捺印欄を検出。
3
様式登録の3ステップ目。読み取った枠と、こちらの項目の対応表
項目を確認。客先の商品コードなど、画像から分からないものを補う。
4
様式登録の4ステップ目。サンプルで試し刷りした請求書と、承認して登録のボタン
試し刷り・承認。元の画像と重ねて確認。承認した版が得意先に割り当たる。
市販の帳票ツール・販売管理ソフト

得意先ごとに様式を切り替える機能はある。ただし様式そのものは人が専用ツールで枠を置いて作る。1様式に半日〜数日、外注なら数万〜十数万円。客先が様式を変えるたびに作り直し。

かたどり

画像を読み込むとAIが下書きを作る。営業や業務部の人が自分で登録でき、客先が増えても様式が変わっても、登録の手間がほとんど増えない。請求書だけでなく納品書・受領書・見積書も同じ仕組み。

背景

「請求書だけ、どうにかならないか」から始まった

ミナミ商事(仮名)は、運送会社やその協力会社、荷主企業に燃料・物流資材・マテハン機器を納める商社です。グループ標準の基幹システムは決まった日に決まった形式の請求書しか出せません。ところが客先の多くは自社指定の請求書様式を持っています。

締めを待って、Excelに手で転記

基幹の締めが終わってから、営業が客先ごとの様式に一枚ずつ転記。転記ミスの確認に時間を取られ、請求書の発行が遅れていました。

基幹の刷新は何度も止まっている

会社全体のシステム刷新は過去に何度も頓挫。「部署単位なら現実的」というのが、営業部のDX担当者の実感でした。

商社ならではの流れが基幹に乗らない

仕入先に見積を依頼してから客先に見積を出す、支店別の集計表を付けて一括請求する。こうした流れは基幹の外でExcel管理でした。

そこで、基幹は残して周りを作る

AS400は「本社への報告経路」として残し、見積から請求・入金までを営業部のシステムで回す。AS400には確定した結果だけをCSVで渡します。

てにとるでの進め方

話を聞いてから2週間で、触れるものをお見せした

てにとるは「先に試作品を作って、触ってから判断していただく」サービスです。この案件では、他の話題で伺った打ち合わせの中で出てきた困りごとを、その日のうちに持ち帰りました。

1
打ち合わせ85分の商談を録音し、AIで議事メモ化。4つの案件の一つとして整理
2
事前調査公開情報から事業・商品・販売先・商流を調べ、業界の帳票慣行と類似製品を比較
3
提案書図を中心に16枚。費用はAIで作る前提の実工数から積算
4
無料プロトタイプ想定サンプルデータで2本(請求書発行/販売管理)を作成。ここまで費用0円
5
ご判断触っていただいてから、進めるか・どこまで作るかを決めていただく

打ち合わせから提案書・プロトタイプまで、作業はほぼすべてAIと一緒に進めています。だから「見積を出す前に動くものを見せる」ことができます。

プロトタイプ 1

かたどり 請求書発行:客先の様式で、締めの翌日に出す

最初に手作業をなくしたい「請求書」だけを切り出したプロトタイプです。上で登録した様式が、ここで実際の請求書になります。画面はすべて想定のサンプルデータで、社名・人名は仮名です。

締め状況の画面。得意先ごとに締日・対象期間・件数・税込金額・請求書様式・出力方法・状態が一覧になっている
締め状況。末日締めと20日締めが混ざっていても、得意先ごとの対象期間と金額が一覧で見えます。請求書を出さず、客先の支払通知と照合するだけの得意先も「発行なし」として扱います。
締め・請求書発行の画面。得意先ごとにプレビューと「締めて発行」のボタンがある
締めて発行。得意先ごとに割り当てた様式で請求書ができます。発行すると明細がロックされ、どの様式の版で出したかが履歴に残ります。
運送会社向けの一括請求書。支店別集計表と税率別内訳の後に、支店ごとの明細が続く
運送会社向け:支店別集計表付きの一括請求。給油量と金額を支店ごとに集計し、その下に支店別の明細。同じ売上データからこの形で出ます。
建材会社の指定請求書。中央に大きな見出し、請求金額の枠、承認・検印・担当の捺印欄がある
建材会社向け:先方指定の請求書。捺印欄が3つ並ぶ、先方の様式そのままのレイアウト。インボイスの必須項目(登録番号、税率別の内訳)も様式内に収めています。

上の2枚はどちらも同じ売上データから出ています。違うのは、得意先に割り当てた「かたどり」の様式だけです。

発行履歴の画面。請求書No、発行日、得意先、対象、金額、様式と版、送付方法が並ぶ
発行履歴。日付・金額・取引先で検索でき、当時の様式の版で再発行できます(電子帳簿保存法の検索要件に対応)。
AS400連携の画面。発行済みの売上をCSVにした内容が表示されている
AS400連携。締めて確定した売上だけをCSVにして渡します。渡した明細は変更できず、修正は赤黒で改めて渡します。基幹側の改修はありません。
プロトタイプ 2

かたどり 販売管理:見積から入金までを部門の中で回す

請求書の先にある「商社としての販売管理」を一通り入れたプロトタイプです。仕入先への見積依頼、受注、発注、検収、在庫、燃料カードの取込、月額契約、入金消込まで。

販売管理のダッシュボード。今月の売上・粗利・受注残・商談中・未入金と、得意先別売上のグラフ、今日やることの一覧
ダッシュボード。売る・仕入れる・回収するが一画面に。「見積回答待ち」「入荷待ち」「発注点割れ」「未消込」など、今日やることが上から並びます。
商談・見積の画面。半自動梱包機の案件で、仕入先の回答を取り込んで仕入単価と粗利率が表示されている
商談・見積。商品マスタにない都度品でも、仕入先へ見積依頼を送り、回答を取り込むと仕入単価が入り、粗利を見ながら売単価を決められます。
御見積書のプレビュー。件名、納入場所、納期、有効期限、見積金額、明細
見積書。そのまま客先に出せる見積書。受注にすると受注・発注・注文請書まで一続きで進みます。
発注・仕入の画面。発注No、仕入先、内容、仕入金額、納期、納品先、状態、請求書照合の列がある
発注・仕入。メーカー直送なら検収と同時に売上が立ちます。仕入先からの請求書との照合もここで。
燃料カード取込の画面。カード会社の給油実績CSVを貼り付ける欄がある
燃料カード取込。カード会社の給油実績を取り込むと、得意先・支店ごとの売上になります。契約単価は得意先ごとに持ちます。
入金消込の画面。銀行の入金と請求を突き合わせ、金額一致は自動で消し込まれ、差額があるものは振込手数料として表示
入金消込。金額が一致する入金は自動で消し込み、差額があれば理由を選ぶだけ。請求書を出さない得意先は、先方の支払通知と照合します。
分析の画面。見積の受注率、得意先別の売上と粗利、商品別の売上の横棒グラフ
分析。得意先別・商品別の売上と粗利、見積の受注率。粗利率が低い明細もすぐ見つかります。
仕組み

サーバーは買わず、クラウドの上で動かす

本番はMicrosoft Azureの上に作ります。ブラウザで使い、ログインはいまのMicrosoft 365のIDをそのまま。取引データはAIに渡さず、AIが読むのは客先様式のレイアウトだけです。

1

画面と業務のしくみ
App Service。パソコン・スマホのブラウザで使う

2

客先様式を読むAI
Azure AI(Document Intelligence)。画像から枠と項目を起こす

3

取引データと帳票
Azure SQL Database と Blob Storage。請求書PDFと様式の版を保存

4

基幹との連携
確定した売上・仕入をCSVで受け渡し。基幹側の改修なし

段階内容期間費用(税別)
無料プロトタイプ客先様式2〜3種を画像から起こし、請求書を出すところまで約2週間0円
段階1 請求書発行実際の客先様式をすべて登録し、一つの締めで並行運用2〜3か月150〜200万円
段階2 販売管理全体見積・受注・発注・在庫・入金まで3〜4か月200〜350万円

AIを使って開発する前提の金額です。従来の方法で同じ範囲を作ると、おおむね2倍からになります。

この先

自社で使った仕組みを、お客様に売る商材に

「客先ごとの請求書を手で作っている」は、運送会社や卸売業に共通の悩みです。この商社では、社内で使って成果が出た段階で、燃料や資材の既存のお客様へ月額で提供する構想も一緒に検討しています。そのため最初から、会社固有の部分(基幹連携、燃料カード取込)と、どの会社でも使える部分を分けて作ります。

困りごとを聞かせてください。先に試作品を作ります

てにとるは、見積の前に動くものをお見せする、アビココ株式会社の開発サービスです。

てにとるで相談する(無料)